「院外処方における疑義照会の取り決め」について
関係各位
2021.11.1
明舞中央病院 薬剤部
当院では疑義照会による病院スタッフと保険薬局薬剤師の業務の効率化、保険薬局での患者さんの待ち時間短縮、処方医の負担軽減などを目的とし、「院外処方における疑義照会の取り決め」を運用していくこととなりました。
以下の項目については院外処方せんにかかわる個別の処方医への同意確認を
不要とします。患者さんの不利益に結びつくことがないよう、十分な説明と
同意を得てから行ってください。簡素化を適応しない、一包化不可などの医師の個別指示がある場合はその指示に従ってください。
《医薬品変更の原則》
・成分、添付文書上の適応、用法用量が同じであること。
・患者への説明を十分に行うこと。
・薬価について必ず患者に説明、同意を得ること。
・麻薬・抗がん剤・覚せい剤原料は対象外とする。
①同一成分の銘柄変更
例:ステーブラ錠0.1mg → ウリトス錠0.1mg
例:コデインリン酸塩散1%<ハチ> → コデインリン酸塩散1%「タケダ」
※先発品・局方品も変更可能です
②剤型変更
例:アマリール錠1mg → アマリールOD錠1mg
例:ロキソニンテープ100mg → ロキソニンパップ100mg
例:アセトアミノフェン原末 → カロナール細粒20%(①②併用)
※先発品・局方品も変更可能です
・安定性・利便性向上のための変更に限ります。
・安定性・溶解性・体内動態・服薬状況を考慮願います。
・用法用量が変わらない場合のみ可能です。
・外用薬は、パップ剤⇔テープ剤のみ含有量・枚数が同一であれば可能です。
・内服薬⇔外用薬(坐薬など)は不可とします。
③別規格製剤がある場合の処方規格の変更
例:アムロジピンOD錠5mg0.5錠 → アムロジピンOD錠2.5mg1錠
例:アムロジピンOD錠5mg2錠 → アムロジピンOD錠10mg1錠
※先発品・局方品も変更可能です
・安定性・利便性向上のための変更に限ります。
④軟膏・クリームや湿布薬での用量規格の変更
例:マイザー軟膏0.05% 5g×2本 → 10g×1本
・合計処方量が変わらない場合に限ります。
⑤処方薬の半割・粉砕・混合(規格追加も含む)
例:ワソラン錠40mg3錠分3毎食後 → 分3毎食後粉砕(嚥下困難あり)
例:ワーファリン錠1mg2.5錠 → 1mg2錠+0.5mg1錠
・安定性データに留意のうえ対応願います。
・服薬状況上の理由による処方薬の半割・粉砕・混合に関する変更に限り可能
とします。
・患者に変更理由・技術料算定による価格上昇等を説明のうえ同意を得てくだ
さい。
⑥一包化調剤の実施
例:プレドニン錠5mg4錠
ガスターD錠20mg1錠分1朝食後 → 分1朝食後一包化(患者希望)
・安定性データに留意のうえ対応願います。
・「患者希望」「アドヒアランス不良の改善が見込まれる」の理由のみ可能とし
ます。
・一包化不可コメントがある場合は不可とします。
・患者に変更理由・技術料算定による価格上昇等を説明のうえ同意を得てくだ
さい。
⑦週1回・月1回・隔日投与製剤等の日数適正化
例:ボナロン錠35mg×56日分 → 8日分(他の連日投与薬が56日分)
例:ラシックス錠20mg隔日×28日分→14日分(他の連日投与薬が28日分)
・連日投与の他の処方薬と同一の日数で処方されている場合に限ります。
・明らかな処方間違いと判断された場合に可能とします。
⑧インスリン注射針等の「針」が次回診察日までに不足する場合の必要最小限の
追加
⑨残薬調整のための日数短縮(麻薬、抗がん剤、覚せい剤原料、向精神薬は除く)
例:コバシル錠2mg1錠×30日分 → 28日分(残薬2錠)
例:ヒアルロン酸Na点眼液 15mL → 10mL(残1本)
・薬歴上継続処方薬に残薬があるため、投与日数を短縮する場合に限ります。
・外用薬の本数変更も含みます。
・処方の削除や日数追加は不可とします。
・頓用処方は不可とします。
・「保険医療機関へ疑義照会した上で調剤」にチェックがある場合は疑義照会が
必要です。
・著しいアドヒアランス低下がある場合は、理由を添えて疑義照会をお願いし
ます。
※処方箋変更後は当院へFAXで報告をお願いします。