みなさま突然ですが、広い意味での、本邦で一番多い疾患は何かご存じでしょうか?
最近は減少していますが、かつては約5人に4人と言われた、う歯(むし歯)です。次いで多いのが、約3人に1人と言われる、痔核(いぼ痔)です。
痔核は、ほとんどが、肛門の縁より少し奥にある場所に生じる内痔核と言われるもので、通常は痛みを伴うことはありませんが、徐々に大きくなってくると、痛みを伴ったり、出血したり、脱出したりするのです。
また痔核は、排便時などにイキむことなどによって増大することが多く、急激に生じた(血栓性)外痔核を除いて、一般的に自然消失することは少なく、徐々に増大していくか、現状のまま経過します。
治療としては、まずは排便時の怒責(いわゆるイキむ)を避けることが重要です。そのためには、硬便にならないように、ひいては便秘にならないように、食生活や生活リズムを整えることが大切になってきます。
排便時に出血があった場合、多くは、以前から無症状の内痔核が増大している場合が多いですが、裂肛(切れ痔)や直腸潰瘍、虚血性腸炎、結腸憩室出血などの可能性もあり、また出血があっても、痔核だと思い様子を見ていた結果、進行した大腸癌の状態であったという場合が、しばしば経験されるため、大腸カメラ等の精査が必要となる場合もあります。
肛門の診察には、非常に羞恥心を伴いますが、当院では、十分にプライバシーに配慮した診療体制を心掛け、日本大腸肛門病学会専門医の中でも、県内で20名弱しかいない肛門科(Ⅱb)に特化した担当医が、診察に当たるようにしています。
痔核は、実はかなりポピュラーな疾患であり、同様の症状に悩んでいる人も多くいますので、便秘の相談だけでも、気軽に来院されることをお待ちしております。
長谷川 健司(医長)
◆出身大学
関西医科大学
◆専門分野
一般外科・消化器外科・肛門疾患
◆所属学会・資格等
◆長谷川医師 診察時間◆
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